DIRECTIONSの特務機関!?「未来戦略室」のメンバーにインタビュー
05Company
Profile
青木 絢 |
Aoki Ken |
未来戦略室 / 室長・プロデューサー・ディレクター 2008年から在籍。映像やイベント、配信のディレクターやプロデューサー。社内システムセキュリティ担当。蠍座A型。 |
佐藤 大我 |
Sato Taiga |
未来戦略室 / テクニカルディレクター 2014年より在籍。VR部でのVR撮影・CL部でのバーチャルイベント制作等を経て得た知識を生かしながら、技術的な面から番組やイベントの演出をサポート。 |
オーマー・グーダー |
Omar Gouda |
未来戦略室 / ディレクター 2019年より在籍。ニュージャージーとNYで育ったアメリカ人。青森の小学校で英語の先生を経験してからDIRECTIONSに入社。現在は、コンテンツ制作での英語を用いたコミュニケーション全般を担っている。 |
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未来戦略室って何やってるの?
ソーシャルディスタンスインタビュー@大会議室
木塚: 「未来戦略室」はどういった目的を持って出来た部署なんですか?
青木: 基本的には外に向けて発信していないんです。会社のHPにも載ってないし。
古舘: それは…秘密の組織ということ?
青木: そう、特務機関として動いてる……
古舘: 特務機関(笑)!?
青木: いや、本当よ。特別任務があるから。基本的には“未来”を探し求めています。
“未来”を考えた時にやったほうが良い事は何でもやっていて、他の部署が映像の制作をしている時に、我々はシステムだけを担当したり、配信技術だけを担当したり、他とは少し違う仕事の仕方をしている。
木塚: 「未来戦略室」という部署名は青木さんが考えたんですか?
青木: チョイスしたのは僕だけど、案を出したのはトム(長江社長)ですね。
他にもいろいろあったけど、「未来戦略」っていう案を出してくるわけだから、社長からのメッセージなのかなと思って。未来につながれば何でもOKになるし、ラッキーと思いましたね。そういう自由な部署が会社の中に1個あってもいいのかなって。
古舘: そういう部署にいて、部下のお二人はどうなんですか?
佐藤: 普通とはちょっと違う角度から番組に携わることが多くて面白いと思っています。「NHKスペシャル」の生放送用に、配信でつないだ40人と一緒に議論できるビジュアルシステムを開発したり、映像じゃないプログラムを作ったり、システムを運用したり。僕は技術寄りの部分を担当することが多いけど、関わる案件はバラエティーに富んでいます。
オーマー: 私は「世界を応援しよう!」という、いろんな国の応援方法を紹介する、オリンピックに向けたプロジェクトのために入社しました。今は恐竜のコンテンツの撮影とか、地域活性化のためのファッションショーとか、いろんな案件に関わることができています。
※未来戦略室のメンバーは全員で9名います。
毎回の新規開発で開発根性みたいなものが養われる
古舘: いろいろとやっているけど、基本型みたいなものはあるんですか?
佐藤: 同じようなことをやっていたら基本型ができると思うんですけど、毎回オーダーが変わるので。前に作ったシステムを使い回す場合もあるけど、企画が変わると新しい機能を追加したりするから、型通りにはできないところがありますね。
青木: クライアントも僕もやったことのない仕事が多い。だから、探し求めるというか、もう本当に探検しに行くみたいな感じで、その中で発見があったりするんだけど、見つけたものが探していたものと合っているかどうかも含めてテストだったりする。
それで、その試行錯誤から開発根性というか、そういったものが養われる。
古舘: 開発根性?
青木: 基本的にはゴールから逆算。何を目的とする企画なのかをしっかりとクライアントにヒアリングして。目的のために何をすればいいのかを順序立ててプレゼンテーションする。何のためにやるのか、ちゃんと確認し合うことが大事。そうじゃないと、ドンキーファンキーな、わけわかんないものが出来ちゃって、みんなが困っちゃう。
古舘: ゴールから逆算したら、もともと持っていないノウハウが必要になることもありますよね。そういう時はどうするんですか?
青木: 調べる。
佐藤: 僕とかは、やろうとしていることに近い技術の情報を普段から仕入れておいて、メンバーに共有しておいて。いざ必要になった時に、その技術が使えるものなのか、使えないものなのか、何となくわかる、みたいな感じに検証しておく。
古舘: オーマー君は?
オーマー: 僕は普通のADとかディレクターみたいな仕事をしています(笑)あとは海外とのコンタクトとか。
青木: あとナレーションな。それからリポーターとか。
佐藤: オーマーは声がいいよね。
オーマー: (いい声で)ありがとうございます!
古舘: オーマー君はいい声担当(笑)他にも何か担当を持っている人がいるんですか?
青木: 毎回フォーメーションは変わるし担当ってそんなに決めていなくて。今はみんなにいろんな役割をやってもらって、お互いに補完し合って進めています。
木塚: 最近の新しい挑戦は何かありますか?
佐藤: プロジェクションマッピングとかに使われている「TouchDesigner」っていうツールで、生放送用のビジュアルシステムを作りました。
※「TouchDesigner」…リアルタイムでの映像表現やアートインスタレーション、プロジェクションマッピング、サウンドアートなどのシステムを、専門的なコードを書かなくてもプログラミングできるツール。
青木: これまで「TouchDesigner」は使ったことがなかったんだけど、今回でだいぶ考え方をマスターして、今後、いろんなことに使えるなと。
古舘: 「TouchDesigner」って僕は聞いたこともないんだけど、そんなことやってるんだ?あとでもう少し詳しく教えて!こっちでも使えるかも知れないし。
青木: あと、この間は某ファッションショーで、新しい方法のライブ配信をやったよ。
佐藤: 会場がホテルの1階から6階に分かれていたから、iPhoneの映像をWi-Fiで送ったり、ビデオカメラの映像を有線LANで送ったりして、一ヶ所に映像を集めて、切り替えながら生配信しました。途中でちょっと画質が悪くなるようなこともあったんですけど、スマホとWi-Fiが使える環境であれば気軽に配信できるから、ちょっと将来性も見えたかなって。
古舘: それって例えば、音楽フェスみたいなところで、みんなが撮ってる映像を集めて、ライブ配信したりも出来るの?
佐藤: 出来ます。Wi-Fiの状況がどうなっているかとか、映像と音が微妙にズレるとか、技術的に解決しないといけないこともあるけど、基本的には可能ですね。
未来戦略室メンバーのこれから挑戦したいことは?
木塚: これからどんな仕事に挑戦してみたいですか?
佐藤: 僕はこれまで、番組の制作や、生配信のテクニカルディレクターを経験してきたけど、今はワンランク上の技術が必要とされる案件に関わっています。だから、最先端の技術をどんどん身につけて、それを企画にマッチさせて、自分も成長しつつ、案件をより高度な技術で成立させられるように頑張っていきたいと思います。
オーマー: 私はこの会社に入る前、青森県で小学生に英語を教えていたけど、その時に日本の子供たちは海外のことをあまり知らないと感じました。機会があれば、社内の他の部とも連携して、子供たちが海外のことを知るキッカケを作りたいです。
昨年開催された社内のスマブラ大会のTシャツ。
Tシャツのデザインはファミリーコンテンツ部の渋谷さん作
青木: 私は、そういうみんなのチャレンジを実現させる役割です。
古舘: 青木さんはそういうミッドフィルダーみたいな感じではなくて、前線で1人で打開する人じゃなかったですか?
青木: いや、もうその時代は終わりました。ソレハ古イ情報デ〜ス!チガイマ〜ス。
古舘: 急にうさんくさくなったな(笑)
青木: これからは、プロジェクトデザインのような枠組みを作る仕事ができるといいな。
古舘: プロジェクトデザイン?
青木: サグラダ・ファミリアみたいな感じですよ。
古舘: その例えが合っているのか分からない(笑)
青木: 未来戦略室って社内で一番の謎の軍団だから。何やってもいい!ラッキーって(笑)
古舘:未来戦略ってラッキー。
青木: 何やってもいいぞって。
インタビュー:古舘 勝義(DIRECTIONS)
編集・写真:木塚 幸代(DIRECTIONS)